エアフィックス1/72 ボーイングB-17Gフライングフォートレス
(1960年代中盤)

 

“空飛ぶ要塞”と謳われた歴史的に有名な戦略爆撃機ボーイングB-17。
第二次大戦中の記録フィルムや映画でもお馴染みの逞しいフォルムを持つ機体です。
 
―――― 爆撃機は目標に向けての爆撃航路に入ったら、いかなる攻撃を受けても
回避行動をとってはならないと聞いたことがあります。
危険を冒して遠路はるばる運んできた爆弾を目標から外さないためなのでしょう。
ドイツ空軍のフォッケウルフの攻撃を受け、エンジンから火を噴きながらも爆弾投下を止めずに
飛び続けるB-17の姿を描いたこの箱絵は、ヨーロッパの人々の「たとえ趣味で作るプラモデルの世界でも
過酷な事実から目を背けない」という姿勢、歴史観を表現しているように思えます。


 
少年時代、僕が生まれて初めて作った“空飛ぶ要塞”のプラモデルが、このエアフィックス1/72でした。
オボロゲな記憶を辿ると……その頃に読んだ零戦パイロット・坂井三郎さんの本にあった
「その巨体が照準器に収まりきらない」といった記述が強く印象に残っていて、
店頭で見つけて買ったのがこのキットだったと思います。
機体に比べて、驚くほど小さな箱……この箱の中の部品で、本当にあのでっかいB-17が完成するのだろうかと、
当時は不思議に思ったものです。


 
僕がこのキット(当時はトミーが輸入していてトミー・エアフィックスという商標になっていました)を見つけたのと前後して、
日本のハセガワが1/72でB-17を発売しましたが、ハセガワが最初に発売したのはF型だったのに対してエアフィックスは機首に勇ましい
銃塔が付いたG型。しかも主脚が引っ込む可動ギミック付きのうえ、アッサリとした表面仕上げのハセガワに比べて全体に凸リベット
が打たれた重々しい雰囲気が気に入って、エアフィックスを選んだのを覚えています。
確か値段もエアフィックスのほうが安かったと思います。


 

プラモデルには、成形上の都合で部品の表面が窪んだり波打ったりする「ヒケ」という状態が見受けられることがたびたびあります。
それは成形技術の関係で古いキットほど目立つものですが、このB-17にも胴体などにヒケが見られました。
しかしこのキットを買った当時は、全体を覆う重戦車のようなリベットとヒケが、まるで実機の外版が波打っている様子を表現して
いるように思えて「映画に出てくるB-17と同じだ!」と感激したものです。



ちょっと色っぽいノーズアートを再現したデカール。
エアフィックスのロゴが誇らしげに刻印され、透明度の高いクリア部品で用意されたスタンドとともに、
何となく大人びた雰囲気のあるキットでした。
もっとも当時はデカールを貼ろうと水に浸すとパリパリにひび割れてダイナシになってしまいました。
 
……今だったら少年時代に比べてもう少し格好良く作ることが出来るんじゃないかな……部品を眺めながら、いつもそんなことを考えています。
 
(文責:TAC宮本)

戻る














































[★高収入が可能!WEBデザインのプロになってみない?! Click Here! 自宅で仕事がしたい人必見! Click Here!]
[ CGIレンタルサービス | 100MBの無料HPスペース | 検索エンジン登録代行サービス ]
[ 初心者でも安心なレンタルサーバー。50MBで250円から。CGI・SSI・PHPが使えます。 ]


FC2 キャッシング 出会い 無料アクセス解析