ユニオン(スケール不詳)高速魚雷艇PT-104
(ミドリ初版1965年頃)



いつもは、どこに隠れているんだろう?
ほとんど見かけないのに、夏になると模型屋や雑貨屋の棚に並び始める、
モーターで走る船の模型たち……。
そんな「夏休みの友達・船のプラモデル」の中でも、
小柄でスマートな船体に勇ましい魚雷や機関砲を所狭しと積み込んだ
“魚雷艇”PTボート(パトロール・トーピドー)は、僕の大のお気に入りでした。




このキットは、元々ミドリ(緑商会)が1965年頃に発売、
その後70年代前半頃にユニオンから再販されたものです。
日模の「キングシャーク」の項で、昔の国産プラモデルメーカーは自社で独自に創造した
オリジナルのSFメカのプラモデルをこぞって発売していたことに触れましたが、
実はこの魚雷艇、実在しない船または実在する船を参考にしながら
ミドリがオリジナルでクリエイトした、一種のSFメカなのです。
あの当時、魚雷艇が登場して活躍する映画がいろいろあり、
各プラモデルメーカーも競うように魚雷艇のキットを販売していましたが、
そんな流れの中で生み出された、まさに「異色作」です。




それにしても……この精悍なフォルムとリアリティはどうでしょう!
子供向けのトイキットであるため、鮮やかなレモンイエローのプラで成形されていますが、
甲板上の起伏に富んだモールドや端正に整形されたキャビンとそこに並ぶ窓など、船に詳しくない人が見たら、
絶対に「実在する何らかの船だろう」と思ってしまうような説得力がありますね!
ダークシーグレイとかガルグレイとか……そんなリアルな色で、思い切り塗装に腕を振るってみたくなります。




細かい艤装のための部品も良くできています。
救命ボートの中には、2本のオールまでモールドされています。
魚雷発射管は勿論のこと、レーダーや対空ミサイル、サーチライトなどなど、
魚雷艇を再現するのに必要と思われる部品は全部そろっていますね。




別に買ってこなくても、モーターが付属していて定価¥400……
70年代当時の子供には嬉しいサービスです。
そして防水用グリスのチューブ。これは懐かしい!

旧ミドリの魚雷艇シリーズには、この他にも、
やはりリアルな形態の「ミサイル魚雷艇PT-707」スピードボートレース用の船体に
翼とミサイルを付けたような「SF高速艇“銀河”」パトロール艇の上に戦車の砲塔を載せたような
「SF高速艇ブルーホーネット」がありました。どれも船体部品は共通です。

今の子供達は、こういうアイテムでは喜んでくれないのかなぁ?

こんなキットの部品を眺めていると、プールや池などで小さな、
そして勇ましい魚雷艇で遊んだ少年時代が懐かしく思い出されます。

このコンテンツ執筆にあたっては、キットの素性調査の面で当サイトの客員学芸員、
「プラモデルの王国」の高見氏に多大なるご協力を賜りました。
この場をお借りして心よりお礼申し上げます。

(文責:TAC宮本)


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